活動内容

日本流理学療法の国際貢献&海外展開 
2023年12月23日スタート in ベトナム

医療の向上に貢献する日本流理学療法の普及

はじめに

日本は、ベトナムに対する世界最大の政府開発援助国であり、ベトナムと包括的戦略的パートナーシップを構築し、経済、安全保障、文化の各面にわたり深化し、活発な交流が促進されており、ベトナムへの日本の進出企業は2,300社を超えています。

本財団は、保健医療、とりわけリハビリテーションにおいても日本の医療技術がベトナム国民の信託に応えられるよう精一杯協力していく所存であります。

医療の目的は、患者様を早期に社会復帰させ、患者様が快適な日常生活を送れることです。そのためには多・他職種連携による「チーム医療」が不可欠であります。本財団も日本医師会をはじめ25の医療関連団体からご協力を得て各団体間の尊厳と理解を以って公益事業を実施しております。理学療法士や医師をはじめとする専門職間には上下関係は一切なく、それぞれの領域で役割と責任を果たすことで「チーム医療」が威力を発揮します。当然のことながら「チーム医療」に携わる私たち医療人には、豊かな人間性を養い、品格と教養を身につける地道な努力が肝要であります。

本財団は日本流理学療法がベトナムのリハビリテーション医療の向上に資する道しるべとなることを祈念し、国際セミナーを開催致しました。

ベトナム国際セミナー

小西 恵一郎理事長による主催者開会挨拶

 

医療の向上に貢献する日本流理学療法

主催 公益財団法人 国際医療技術財団
公益社団法人 日本理学療法士協会
後援 在ベトナム日本国大使館 日本国政府厚生労働省
日時 2023年12月23日 8時30分〜17時
会場 首都ハノイ JWマリオットホテル
参加者 135名(日本側13名、ベトナム側122名)

セミナー開会式
左から 日本理学療法士協会 斉藤会長 国際医療技術財団 小西理事長
  ベトナム政府保健省トゥアン副大臣 ベトナムリハビリテーション協会 ハイ会長

プログラム

8:30 開会式
[日本側主催者挨拶]
小西 恵一郎  公益財団法人 国際医療技術財団理事長
[ベトナム側主催者挨拶]
チャン・チョン・ハイ ベトナムリハビリテーション協会会長
[来賓挨拶]
渡邊 滋 在ベトナム日本国大使館公使
チャン・ヴァン・トゥアン ベトナム政府保健省副大臣
10:00 基調講演「日本流理学療法の紹介-日本の理学療法が選ばれる理由-」
斉藤 秀之 公益社団法人 日本理学療法士協会会長
12:00 デモンストレーション-日本流理学療法-
大工谷 新一 公益社団法人 日本理学療法士協会副会長
13:00 ランチレセプション-意見交換会
14:30 日越リハビリテーション関係協議会「日本流理学療法の普及について」
小西 恵一郎 公益財団法人 国際医療技術財団理事長
斉藤 秀之 公益社団法人 日本理学療法士協会会長
佐々木 祥平 在ベトナム日本国大使館一等書記官
チャン・チョン・ハイ ベトナムリハビリテーション協会会長
チャン・ヴァン・ザン ベトナム理学療法士協会会長
チャン・ゴック・ギー ベトナム政府保健省医療サービス局課長
16:30 覚書(MOU)署名式
17:00 共同宣言採択
基調講演

斉藤秀之会長による基調講演

 

基調講演「日本流理学療法の紹介-日本の理学療法が選ばれる理由-」
斉藤 秀之 公益社団法人 日本理学療法士協会会長
日本語版 ベトナム語版

 

デモンストレーション-日本流理学療法-

大工谷新一副会長によるデモンストレーション

 

デモンストレーション-日本流理学療法-
日本語版 ベトナム語版

 

参加者アンケート結果
ベトナム国民の健康増進に日本流理学療法のどの技術分野に興味がりますか?
また、希望や意見がありますか?
  1. リハビリテーションに係る多・他職種連携のチーム医療と各専門分野の役割を知りたい

  2. 日本の予防理学療法、疾患別理学療法及び生涯学習制度に関心がある

  3. 日本流理学療法に係る研修に参加したい

  4. 新人理学療法士職員ガイドラインを提供してほしい

  5. 日本のリハビリテーション施設や理学療法機器を見学したい

  6. 脳性麻痺に係る小児、脳卒中患者や心疾患に対するリハビリテーションを知りたい

  7. 正確で精密且つ緻密な日本の理学療法技術に感動した

国際セミナー会場風景

覚書(MOU)の締結

WHOが提唱しているユニバーサル ヘルス カバレッジの理念のもと、ベトナムにおけるリハビリテーション分野での相互協力パートナーシップに関して基本合意し、日本の医療技術サービスがベトナムの医療の向上及び人材開発に寄与することを目的としたMOUに、国際医療技術財団、日本理学療法士協会、ベトナムリハビリテーション協会及びベトナム理学療法士協会の四者機関の代表がそれぞれ署名致しました。

具体的な協定事業としては、リハビリテーション分野とりわけ理学療法分野における医療技術協力プロジェクト、セミナーの開催、視察団、調査団及び専門家派遣を企画立案し、実施していくことにしています。

国際医療技術財団 日本理学療法士協会
ベトナムリハビリテーション協会及び
ベトナム理学療法士協会各代表者による覚書(MOU)の締結

ベトナム国際セミナー共同宣言
  • 私たちはお互いのリハビリテーション及び理学療法を尊重します
  • 私たちは私たちのリハビリテーション及び理学療法がベトナムの国民医療制度へ統合されることを支援します
  • 私たちは理学療法に関する医療技術協力プロジェクトを企画立案し双方が協力して実践します

首都ハノイ 2023年12月23日

将来の協力を誓い握手する4団体の代表

成果と将来の展開

  1. ベトナムで最初の日本の理学療法に関するセミナーとなり、同国政府保健省はこれを高く評価し、将来、日本流理学療法を導入し、普及していきたい旨を表明しました。

  2. セミナー参加者からは日本流理学療法に高い関心が示され、ベトナムメディアも全国へ報道し、大きな反響があり、ベトナム国民医療での実践に強い期待が寄せられました。

  3. リハビリテーション分野の協定事業に関するMOU をベトナムリハビリテーション協会及びベトナム理学療法士協会と締結しました。

  4. 国際セミナー主催者並びに参加者全会一致で共同宣言が採択されました。

  5. ODA(政府開発援助)等の活用を図り、日本流理学療法に関するリハビリテーションセンターを開設し、ベトナムの理学療法のさらなる向上に貢献します。

視察団の招聘

駐日ベトナム大使館ヒエウ大使との協議

2024年8月4日~9日

視察団 ベトナムリハビリテーション協会会長、ベトナム理学療法士協会会長
理学療法士2名、医師1名の計5名
目的 本邦現状認識と日本流理学療法導入の課題
視察先 公益社団法人 日本理学療法士協会
国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院
杏林大学及び同大学医学部附属病院
公益財団法人 佐々木研究所附属 杏雲堂病院
千代田区いきいきプラザ一番町
ミナト医科学株式会社  インターリハ株式会社  酒井医療株式会社
伊藤超短波株式会社  駐日ベトナム大使館

統括会議にて将来の事業展開について協議

 

ベトナムにおけるリハビリテーション及び理学療法に係る理学療法士と医師との連携並びに人材育成を主眼とし、患者のQOL(生活の質)の向上及び地域住民の健康増進を図るためのODA(政府開発援助)を活用した国際医療協力事業計画の企画立案に向けた協議を行った。

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